【CHARA MAKING LAB 】vol.7 原型師・マイヤ「ナガソデ」

オリジナルソフビ・キャラクターを制作・販売するクリエイターたちの創作の裏側に迫る連載企画「CHARA MAKING LAB」。
第7回は、原型師・マイヤ氏。
自身が手がけるキャラクター「ナガソデ」について、誕生のきっかけからデザインのこだわりまで、その制作の裏側を伺った。
まずはインタビューに先立ち、「ナガソデ」のプロフィールを紹介!
「ナガソデ」Profile

名前
ナガソデ
サイズ
約W110×D50×H100mm
性格
泣き虫
住んでいるところ
名前のない地図の隅っこで、お家を探す旅をしています。
INTERVIEW
——初めてオリジナルキャラクターを制作されたのはいつ頃でしたか?
オリジナルキャラクターと言っていいか分かりませんが、20歳頃にスチームパンクなテディベアを作りました。キャラクターの設定は、左から「学者」「整備士」「錬金術師」です。当時は、映画やCM、ミュージックビデオなどで使われる特殊メイク・特殊造形の仕事をしていました。ぬいぐるみ作りも大好きなので、今でも時々、衝動的に作ることがあります。

——「ナガソデ」が誕生したきっかけを教えてください。


仕事中に謎の黒いウサギともにナガソデ爆誕しました(笑)。その後、最初の立体物は3Dプリンター出力品をワンフェスでおまけ程度に展示したところ、意外とたくさんの方に写真を撮っていただき、おどろきました。
その後、ソフビ化にあたって、成形可能な形になるよう原型を修正しました。

——「ナガソデ」のモチーフになったものはあるのでしょうか?
イッカクが好きで、らせん状の1本ツノと、つるっとシンプルなボディラインはイッカクから着想を得ました。
——ソフビを制作しようと思われたきっかけを教えてください。
保護犬猫に貢献したいという思いがあり、何かを作って販売し、その売り上げの一部を寄付できれば、購入してくれた方も犬猫も、みんなが幸せになれるサイクルを作れるのではと考えました。そこで、以前から好きだったソフビ制作に挑戦しようと思い立ちました。
——「ナガソデ」それぞれの制作でこだわった点や、苦労された点を教えてください。
洋服を着ているデザインなのでタグを付けたく、前後で分割しています。
ソフビ化する際に独特な収縮があり、前後の段差が目立たないようにする点で、蝋原型師様や成型担当者様にはかなり苦労をおかけしたと思いますが、本当に感謝しています。
——制作過程で印象に残っているエピソードがあれば教えてください。
腕を稼働させるためにだらんとした袖のシルエットを諦めて肩を作るか本当に最後の最後まで悩み、シルエット重視にしました。

——「ナガソデ」の性格や関係性など、キャラクター設定があれば教えてください。
性格は、泣き虫ですが動物が好きでとてもやさしいです。その辺の石ころを食べます。警戒心はなく、人にも自ら近づいて一番きれいな石をくれます。撫でた時の触り心地はナスに近く、天敵は居ません。
——「ナガソデ」の世界観について教えてください。
家探しの旅をしているのですが、お迎えいただいた子はみんな家を見つけたみたいです。いつか旅仲間が増えることを夢見ているようです。
——表情について。
泣き虫な性格ですが、機嫌がいい表情の方が可愛いので、少し笑っています。
——目が4つある点も大きな特徴ですが、こちらに込めたこだわりや経緯があれば教えてください。
印象的なデザインにしたくて、頬の位置にも目を置いてすべて連結させてみました。結果的に顔の空白が埋まり間延び感が軽減されたように思います。
——キバについて、こちらは当初から取り入れる予定だったのでしょうか?
最初のラフ絵ではなかったのですが、「下から生えている牙」の表現に少しゆるい雰囲気を感じていて個人製作で多用していることが多いです(笑)。
——長い袖を引きずっている姿がとても愛らしいですが、こちらのデザインにおけるこだわりがあれば教えてください。
目が4個あることで、泣き虫のキャラクターが普通の袖の長さで足りなさそうなので長くなりました。
——袖の中には何かが隠されていたりするのでしょうか?
たくさんの涙でしょうか?そのぶん強くなります。
——さまざまなバリエーションがありますが、種類を増やす際のこだわりについて教えてください。
3Dプリンターを気軽に使える環境を生かして、塗装以外にどれだけ素敵な表現ができるかを常に考えています。
——「ナガソデ」シリーズの中で最初に制作された「ナガソデ1stカラー」について、この配色に決まった経緯を教えてください。
最初だったので、どんなお家にお迎えいただいても、どんなお洋服で一緒にお出かけしてもらえても、どんな風景や食事にも邪魔にならないカラーを考えました。現在では「スタンダードカラー」として唯一の定番カラーに昇格し、とてもたくさんのお家にお迎えされています。ありがとうございます。

——⾊のバランスを考える際に意識されていることはありますか?
可愛い色やキラキラした物が好きで最近はとにかく自分好みの可愛いさかどうか重視して素体や色を選んでいます。
——オリジナルキャラクターを制作される際に、⼀番⼤切にしていることは何ですか?
頭身や形を大胆に崩した、記号的で分かりやすいデフォルメのデザインが好きで、その感覚を軸にキャラクターを制作しています。
——今後挑戦してみたいこと、展開してみたいグッズなどがあれば教えてください。
現在、共に旅する新キャラの原型を開始しています!そして夢であったことの1個が叶いそうで、もう少しでお知らせできると思います!!!
——今後の野望や⽬標を教えてください。
ナガソデがソフビという枠を超えて、キャラクターとして認知してもらえたらうれしいです。さらに、どんどんかわいいキャラクターを輩出し、世界感を充実させたいです。
——いち早く⼊⼿できる⽅法を教えてください。
イベントが最も販売数が多く入手しやすいかと思います。また、イベント後には必ずオンライン抽選を行っています。
——最後に、ファンの皆様にメッセージをお願いいたします。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
いつも応援してくださっている皆様のおかげで、こうして制作を続けられていること、またこのようなインタビューの機会をいただけたことを心から感謝しています。ソフビ制作を始める前は、不安ばかりで自分の作るものを受け取ってもらえるのか悩むことも多くありました。ですが、実際に始めてみると、温かい言葉や応援をくださる方ばかりで、いつも背中を押してもらっています。これからも、好きなものを信じて全力でものづくりに向き合っていきますので、引き続き応援していただけたら嬉しいです。
出展予定情報
2026年2月8日(日)ワンダーフェスティバル2026冬
場所:幕張メッセ
時間:10:00〜17:00
Profile
マイヤ
2007年より商業美術に従事し、多くの立体造形制作に携わる。 2023年に株式会社Acxyz Creativに入社。デジタル原型師として従事。個人制作では、親しみのあるおもちゃのような可愛い作品で自身のアイデンティティを表現する。 また、オリジナルデザインのソフビの制作・販売も行っている。
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