【作家コメントあり】造形作家集団「GOLEM」によるグループ展が開幕。東京・SAI(MIYASHITA PARK)にて8月30日(日)まで【イベントレポート】

造形作家集団「GOLEM」によるグループ展が、東京・SAI(MIYASHITA PARK)にて8月14日(金)より開催中。石野平四郎、植田明志、Entei Ryu、タンノハジメ、蔦本大樹、中西宏彰、森田悠揮、米山啓介ら8名の作品が展示されています。本記事では、会場の一部様子をお届けします。さらに、8月22日(土)には、造形作家・竹谷隆之氏美術家・彫刻家の小谷元彦氏、石野平四郎氏(GOLEM)によるトークイベントも開催予定です。

 

 

 

Entei Ryu氏、蔦本大樹氏よりコメントが到着!

Entei Ryu

今回をきっかけに、新しい造形の言語を試すことができました。毎回作品を作る時はその空間と文脈ならではの作品を作っています。今まで使ったことのない言語と雰囲気を持つものが作れました。今は正確なものを作るにはAIや3Dのツールで簡単にできてしまいます。なので逆に自分で実際に折り紙を折って、紙にしかできないことを手と目と頭で感じて、その吸収した感覚を再度造形の手法にはめ込み、デジタルとアナログの両方の経験があるからこそできる作品にしました。

メインビジュアルについては、「GOLEM」の皆さんの作品をずっと見てきているので、このメンバーの中にいるからこそできるものを描いています。作品のイメージを合わせて、現代性と今までのクリーチャー的な文脈も感じられるよう、少しファンタジー寄りにデザインしました。私だけの作品ではなく、「GOLEM」にいるからこそできた面白いものだと思っています。

私以外の他のアーティストは何度か一緒に展示をやっていたので、自分の個性を持ちつつも、共通のものがある。私も今回はゲストとして参加するので「私が提供できるものと、私がもらえるものはなんだろう」、そういったアーティスト間でのコミュニケーションを楽しんでいます。

 

蔦本大樹

僕は設営や運営にも携わっていたので、まずは無事に初日が迎えられたことと、自分の作品が間に合ってホッとしています。

僕の作品はマテリアルに金属を選びました。キャスタブルレジンという、ワックスが配合された鋳造用の特殊なレジンを使用しています。なかなか難しい技法で、失敗と微調整を繰り返しましたが、それでも金属にしか出せない味だったり説得力を出したかったので、金属で制作しました。

コンセプトとしては僕の世代の「懐かしいおもちゃ」をモチーフにしています。「鬼龍炉」は幼少期に見ていた合体ロボットのモチーフ、「揺銭楼」はトレーディングカードがモチーフです。最近のトレーディングカードはコレクションや投資目的になってきて、どんどん高尚な存在になってきているなというのを風刺的な意味も込めて青銅にしています。「旋龍炉」のモチーフは小さい頃に遊んでいたベイブレードです。実際にパーツが3つに別れるようになっていて、香炉として使えます。

ただただ影響受けたものを作るというより、時間や時代を感じるようなものをモチーフにすることで、僕らの世代が見たときに遺物になっている、という構想があります。僕の作品は「時間の痕跡」をメインテーマとしていて、展示空間も、博物館の展示のように「昔のもの」という印象を与えられるよう、ステンレスのフレームを使用することでよりコンセプトを強めています。

 

会場の様子(一部)

「FG1112」Entei Ryu

 

「揺銭楼」蔦本大樹

 

「无冥真鏡」米山啓介

 

「Ul(ウル)」中西宏彰

 

「Deadworker」中西宏彰

 

「在ル者」タンノハジメ

 

「ケシン」タンノハジメ

 

「環」森田悠揮

 

「蛹」森田悠揮

 

「鍵雛の天秤」植田明志

 

「“I am the eternal seed of all beings”」石野平四郎

 

 

GOLEMトークイベント

「なぜこの形を作るのか ーフィギュアと彫刻のあいだで考える造形と価値ー」

日時:2026年8月22日(土)14:00〜16:00
ゲスト:竹谷隆之、小谷元彦、石野平四郎(GOLEM)

 

 

 

イベント開催概要

【出展作家】
石野平四郎/植田明志/Entei Ryu/タンノハジメ/蔦本大樹/中西宏彰/森田悠揮/米山啓介

【会期】
2026年8月14日(金)〜8月30日(日)

【営業時間】
11:00〜20:00(会期中無休)
※8月14日(金)のみ 11:00〜17:00

【会場】
SAI(MIYASHITA PARK)

【入場料】
1,000円

【クレジット】
キュレーション:石野平四郎
企画:SAI
グラフィックデザイン:八木幣二郎(アートディレクター/グラフィックデザイナー)
展評(前):布施琳太郎(アーティスト)
展評(後):gnck(美術評論家)
作品撮影:蔦本大樹
作家撮影:築山礁太(写真家)

 

展覧会の内容

GOLEMは、彫刻、フィギュア、デジタル造形など、それぞれ異なる領域で活動しながら、同時代を共有する造形言語を持つ作家たちによるアーティスト・コレクティブです。本展では、8名の作家による新作を中心に、現在の造形文化における多様な実践を一つの展示として構成します。それぞれ異なる制作手法や思想を持ちながらも、作品はいずれも生命や物質、時間、身体といった根源的なテーマへと向かっています。会場では作品展示に加え、図録の刊行、関連トークイベントも開催予定です。