プロの原型師&造形作家から学ぶ、スキルアップイベント『SCULPTORS DAY 2025』が6月21日(土)オンラインにて開催決定!

造形師による造形師のためのスキルアップイベント『SCULPTORS DAY 2024』が6月21日(土)にオンラインにて開催決定!講師には、タンノハジメ氏、大畠雅人氏、sai氏、蟹蟲修造氏の4名が登壇。

 

 

 

タイムテーブル

11:00〜12:30 クリーチャー造形における情報のまとめ方と比較について by タンノハジメ

クリーチャーは視覚的な情報量や密度が高くなりがちで、造形的な手数が多くなることからコントロール不能に陥りやすい題材です。

造形する際に意識的・無意識的に行っている、視覚的な「情報整理」の解剖が本講座の主旨です。

ディテールの造形において特に大切な「影の濃淡」「立体の大小」の比率コントロールを中心に、密度・グラデーション・方向・ねじれによる造形のコントロール、デザインにおけるストレスと安心感の比率などの項目に分けて、実際に造形データを見ながら解説します。

登壇者:タンノハジメ氏

1999年生まれ。造形作家・キャラクターデザイナー。ゲーム会社勤務を経て現在は作家活動の傍らクリーチャーを中心にゲームや映像分野のキャラクターデザイン、また商業原型などを手がける。

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13:00〜14:30 立体脳で考えるキャラクターデザイン by 大畠雅人

3D造形におけるキャラクターデザインは、「立体脳」で考える必要がある。「立体脳」とは、制作側・受け手側の両者における空間的フェチを加味して立体を見る目である。
つまり、造形は見る角度を固定できないため、造形と造形の隙間や空間までもデザインする必要がある。

1. はじめに
・キャラクターデザインとは
・作品の世界観について
・造形で食べていくには

2. デザインと構図
・造形とは制作側
・受け手側の空間的フェチで考えること
・絵画的アプローチと造形的アプローチの違い
・平面的イメージを、実際に空間に配置した時の表現方法とけれんみ

3. キャラクターデザインについて(実例を見ながら解説)
・メリハリ、強弱
・客観的視点
・色数、質感
・完成度を高めるためには
・「これで決定」という終わりのつけかた

登壇者:大畠雅人氏

1985年生まれ、千葉県出身。武蔵野美術大学油画科版画コース卒業。株式会社エムアイシーを経て、現在はフリーランス原型師として活躍中。2015年にワンダーフェスティバルで初のオリジナル造形「contagion girl」を発表以降、オリジナル造形作品が人気を集め、2018年に初作品集『大畠雅人作品集 ZBrush+造形テクニック』(玄光社)、2024年2月には2冊目の作品集『STRING 大畠雅人 アートワークス・造形テクニック』(ボーンデジタル)を出版。近年の仕事に、NHK『おかあさんといっしょ』人形劇「ファンターネ!」の キャラクターデザイン等。
 
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15:00〜16:30 美少女フィギュアの柔らかい肉感の起状を造形する by sai

美少女フィギュアの肉体の柔らかさは、輪郭線ではなく起伏の集合体によるものである。
VTuberの名取さなをモデルに、2Dキャラクターデザインの筆のタッチやグラデーションから起伏の正解を読みとき、造形する方法をレクチャー。

1. はじめに:美少女フィギュアの柔らかさは、輪郭線ではなく起伏の集合体によるものである
もとイラストを見ながら、筆のタッチやグラデーショ ンでイラストレーターが作りたかった起伏はこうだろう、と解釈するための概念をレクチャーします。

2. イラストを造形にもってくる
・起伏の稜線が重なり合った結果がフィギュアの輪郭となる
・筆のタッチからキャラクターの意図や情報を読み取る造形

3. パーツごとの説明
・顔の面構成の意図
・ローポリデータで起伏しているところをわかりやすく説明
・肉やシワなどの線画、塗りのタッチをどう造形に落とし込んでいるか、データと実物を見ながら解説
・特徴的な箇所を流動的に何点かデータを見ながら解説

登壇者:sai氏 

京都府出身。京都の原型制作会社を経て現在は東京のフィギュアメーカーに所属。イラスト再現の立体化が中心。イラストへの立体的な解釈や意図の理解、再現に重きを置く。仕事のかたわら個人制作も継続中。

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17:00〜18:30 爬虫類のテクスチャ造形と彩色 by 蟹蟲修造

クリーチャー造形によく使われる爬虫類のテクスチャの基本原理を、ヨウスコウワニやワニトカゲ等の爬虫類を例に解説します。
シワ・ウロコの流れ・強弱とメリハリ・ウロコの構造・本体との関係性など、誰もが悩むポイントを実演を交えてわかりやすくレクチャー。

1. はじめに
クリーチャー造形によく使われる爬虫類のテクスチャ。なかでも汎用性がある爬虫類とは?

2. テクスチャ造形について
・シワやすじ彫りの深さ
・ウロコのパターン
・ウロコのつきかたの流れ
・ウロコの構造
・ウロコの強弱
・本体との関係性(どうやってくっついているか、体 のどこまでウロコを入れるのか)
・稼働するのか

3. 実演
ZBrushを使って、実際にどのようにテクスチャを入れていくかを実演します。

4. 塗装
・塗装の流れ
・塗料の特性
・混色について
・完成度をあげる最後の仕上げ

登壇者:蟹蟲修造氏

1996年生まれ、京都府出身。元々魚等の生き物が好きで漁師を目指していたが、生き物の形を表現することに惹かれ、造形を始める。主に爬虫類をメインとした有鱗動物や変わった生き物を制作。商業原型や造形イベントなどでも活躍中。

X:@731mm88

開催概要

SCULPTORS DAY 2025

開催日:2025年6月21日(土)
時間:11:00~18:30
参加費:15,000円(税抜)
会場:オンライン
※1チケットにつき1名での視聴となります。
※ 視聴チケットはCGWORLD Online Tutorialsでの販売となります。