めざせ完売! ワンフェス参加セルフプロデュース術 VOL.4 真辺菜月さん

7月30日(日)はワンフェス!
初参加でドキドキしている人も渾身の作品を販売する人も、お目当ての作品を買いにいく人もみんなが楽しみにしている造形の大・大イベントです。スカルプターズ・ラボでは、せっかく力を入れて作った造形作品を少しでも多くのお客さんに届けたい!と、完売作家さんたちに「造形以外で、何をすればいい?」というプロデュースのコツを聞いてみました。

第4回目は毎回長蛇の列ができる原型師の真辺菜月[CREA MODE]さんにお聞きしました。

版権作品をこれからワンフェスに出したいと思う人へのアドバイス

人に一回見せるのは手ですね。多くの人に見せると多くの意見が飛んでくるので、友達1人でいいと思います。自分に親身になってくれる人に、この造形が欲しいか、と聞いてみる。「いいかどうか」ではなく「欲しいかどうか」と聞いたほうがいいかもしれない。「あんまり欲しくないかも」「似てない」って言われたら頭の隅に残しておいて、じゃあどこが悪い?と聞く。人ってけっこう言いたくなる(頼られると嬉しいw)生き物なので、指摘してくれるんです。

私の場合、『ウマ娘』が好きな子がいるので、よく意見をもらっています。たとえばサトノダイヤモンドだとロリと大人の中間地点の、ちょっとムチっとした、成長途中の少女の魅力が必要だからそこを出してくれ!とか。袖のところのふわっと感がちょっと足りないと言われて、それに合わせて作ってみました。他にもパンツがわからないから素材ない?って言ったら色々調べてくれて、たくさん資料を送ってくれたり。お世辞を言わないでキッパリ切ってくれる人、厳しい意見を言ってくれる人に聞くのが、私は向いています。その人は、良かったら『すごく欲しい!!!』って、正直に言ってくれます。 

あと、造型師に聞くのは、そのキャラの作風を製作する方がおすすめです。造型師は自分の造形の特徴を教えてしまうのでその人の作風に近くなってしまうことがあるんです。なので、どちらかと言ったらユーザー側、そのコンテンツが好きな人に聞くようにしてます。

あとは、公式に寄せる中で、自分の持ち味を、どこに生かせるかを考えます。

意見をもらうタイミングはある程度造形ができた段階で?

そうですね。彼女たちユーザーは、造形に関しては素人で、作りかけのものを見せてもぴんと来ないことがあるのでで、ある程度、全体像が整った段階で雰囲気はどう?と聞いています。そこで「いいと思う!」と言ったら、それを分割して、終わりまでの流れが決まります。じゃないと、決まったイラストが無い場合、個人製作では永遠に迷宮をさまようこともある。SNSに投げるよりも、1人を信じる、聞ける人が居なかったら、自分を信じる(しかない)。

あと、兼さん(和泉守兼定)もそうなんですけど、メーカーの担当の方にも聞いたんですよ。その人も専門職なので「最近のイメージはこっちだよね」って資料を送ってくれたので、そこから変換していいところをとっていって。挑戦したアイテムだったんです。どこまで版権おろしてくれるのか?っていうのが。服を多少はだけさせるのはOKというのは分かっていたんですけど、新しいアイテムを持たせるのは大丈夫なのか、とか。同人を見ているとファンの方が好きなアイテムだったりするので、投げてみたら通ったこともあります。自分の趣味もですが、同人のみんなが何を描いているのか、色気をだすアイテムはなんだろうとか、そのキャラクターが持っていておかしくないものはなんだろうとか、色々考えます。そして誰かに見せて、これどうなってんの?今どういう状況?と聞かれたりするときはボツにして、いっそ企画変更したりします。

 

ワンフェス2023夏、CREA MODE(クレアモード)真辺菜月さんのブースはこちら!