【Vからとびだせ!vol.9】葛葉 原型師・武藤直哉、スペシャルインタビュー!

バーチャルの世界から飛び出して、フィギュアとなったVTuberをご紹介「Vからとびだせ!

 

今回はにじさんじ所属の葛葉さんをご紹介。

2018年3月8日個人VTuberとしてデビューを果たす。親の甘い蜜を吸い続けるニートのゲーマー吸血鬼、現在は身の回りの世話をしてくれるペットのブタと生活している。見た目にそぐわず我が儘で気まぐれな子供っぽい性格で、すぐ調子に乗る悪い癖がある。おまけにかなり現金でお金に目がない救いようのないヴァンパイア。2022年3月9日に ミニアルバム「Sweet Bite」でメジャーデビューも果たし、YouTubeチャンネル登録者数120万人を突破しているトップVTuber!

2022年7月27日にはぴあアリーナMMで開催される”Kuzuha & Kanae & ROF-MAO Three-Man LIVE「Aim Higher」”にも出演。

ママは本田ロアロさん!

そんな彼のフィギュアが、本日5/27より予約開始!コトブキヤの商品企画担当さん、担当原型師・武藤直哉さんにお話を伺いました

 

インタビューの前に……

葛葉さん動画ご紹介

「来てくれてありがとう〜!」


2021年11月10日にZepp Hanedaで開催された初ワンマンライブイベント「Kuzuha Birthday Event『Scarlet Invitation』」で初公開となった新衣装3Dお披露目配信。
ゲストの不破湊とイブラヒムの3人で気配切りや叩いて被ってじゃんけんぽんをしている姿は、まるで男子高校生の休み時間のよう⁉︎

「ドローンカメラの葛葉です」


配信の前半は2021年を振り返り、後半は葛葉Apexカスタム「最強火畜決定戦」をテストプレイ!
カスタムに参加していない火畜まで盛り上げる彼の軽快な実況に注目!

「出会いと別れの季節ですね」


12着目となる衣装は制服!葛葉の高校生時代を再現!?
人間界に溶け込めるようにしていた黒髪も初公開。葛葉の新たな姿に注目!

INTERVIEW

——葛葉さんをフィギュア化するに至った経緯を教えてください。

企画担当:以前公開された叶さんのフィギュアのインタビュー内でお答えした内容と同様になってしまいますが、多くのVTuberがフィギュア化されている中で男性VTuberはまだスケールフィギュアの展開がされておらず、フィギュアを求めているファンも多いのではないかと思い企画させていただきました。
2人をペアで推しているファンが多いと思ったので、葛葉さんと叶さんは同時にフィギュア化の企画を立ち上げました。
 

ZBrush画面

——今回なぜこのようなポーズにしようと思ったのですか。

企画担当:弊社内のファンに「ゲーム実況が面白い人だからゲーミングチェアに座らせてみたら?」という意見をいただき、叶さんと同時にフィギュア化するので2人を並べて飾りたくなるような「対のポーズ」にしたいという思いもありこのようなポーズに至りました。
2人ともゲーミングチェアに座っているポーズですが、叶さんはあざとさや可愛さ、優しい雰囲気を感じるようなポージング、葛葉さんは小悪魔でヤンチャ、クールな雰囲気を感じるようなポージングにしました。普段ジャージのジップは上まで上がっていますが、オフのリラックスした感じも出したいと考えていたのでジップを開けた衣装にしました。

——原型師さまから見た葛葉さんのイメージは?また、それが反映されている部分はありますか?

武藤:細身で中性的だけど手とか見えている部分が男性的で、あまり弱々しくないヤンチャなイメージでした。なので要所要所で男性らしさを損なわないようにしつつも肩肘張った男性らしさにはならないように意識して制作しました。

——葛葉さんは細身ですが男性らしさを表現するコツはありますか。

武藤:僕が男性フィギュアを作らせていただく時はそのキャラクターから感じる男性的な魅力を探るところから始めます。葛葉さんの場合は首や鎖骨、手足の関節や腱など肌が見える部分にポイントを感じたので、その辺を男性的に寄せつつも指先などのちょっとした所作は女性的といったようなアプローチをしています。スラッとした指のピアニストの画像なんかも参考にしつつ葛葉さんぽいバランスに当て込んでいきました。

——なぜスリッパが脱げる仕様にしようと思ったのですか。

企画担当:個人的な印象にはなりますが、男性の裸足フェチって結構多いのではないかと思っていて、葛葉さんは肌の露出が少ないので、肌が見えるところで男性のセクシーさを出そうと思い、スリッパが脱げる仕様にしました。武藤さんが意識していた男性的な魅力をそこでも楽しんでいただけたらと思います。

——一番再現が難しかったところはどこですか。

武藤:まずポージングが難しかったです。椅子に座ってリラックスしたポージングってイメージはパッと湧くんですけど、実際にデジタルでモデリングしていくと浅く腰かけてダラッとしているニュアンスの塩梅が難しかったです。正面から見ると肘掛けに手をついて斜めに座っているんですが、深めに座っている感じに寄せてしまうと葛葉さん感がなくなってしまうので、椅子に対するお尻の位置や背もたれとの位置関係とか、最初の頃は何度も話し合いました。
あとデータ上だと綺麗に座って表示できていても実際にフィギュアになった時は硬い素材同士が干渉し合うことになるので、その通りに座らせるのが難しくなってしまうんです。だからゲーミングチェアの背もたれの凹みの部分に肩甲骨が当たるようにしつつ座面の凹み部分にお尻が当たってっていう重心の微調整を何度も行いました。そこが再現する上で一番難しかったところです。

——葛葉さんは3Dモデルなど足が長いですが、意識されましたか。

武藤:意識しました。立っているイラストを元にフィギュア全体のバランスを取っていきますが、その状態のまま座りポーズにしても身体が長い印象になってしまったりバランス良くなるとは限らないので、あくまで座った状態を完成として足の長さ調節を繰り返して見栄え良くしていきました。

——髪の毛先が色々な方向にハネていますが、毛先の動きを表現するコツは?

武藤:作りながらモデルを回転させて、正面から見たときに綺麗にハネていても横から見たらただの直線みたいになることを避けつつ、つまらない造形にならないように気をつけています。葛葉さんみたいにハネが多い場合は、分割の時のパーツ構造を逆算しつつ、量産する上でのリスクも考えて細かくなりすぎないように注意しながら、360°どのアングルからも破綻しないように自分のイメージの造形に近づけていくのがコツですかね。

 

 

——飴の持ち方などに葛葉さんのヤンチャなイメージが反映されてますが、意識はされましたか。

武藤:色々なイラストを資料としていただきましたが、ちょっと憎たらしいというかただ口角を上げて笑っているだけでなく含み笑いに近かったりなど、その辺も葛葉さんのイメージだと捉えていました。飴の持ち方に関しても企画担当さんからいくつか案をいただいてました。

企画担当:最初親指と人差し指で普通に持っていましたが、小指とかを立てたほうが綺麗な男性的な指を見せられると思い、遊びのある持ち方にしました。

武藤:そうですね。作っていくうちにこっちのほうがいいなというのは結構あったと思います。あとはモデリングしながら長く親しんでいるうちに葛葉さんが深く見えてくるので、そこは随時更新していきました。

——ズバリ!今回の一番の見どころは?

武藤:シンプルな衣装だからこそ垣間見える身体のラインですかね。細いながらも骨格がちゃんとしていて、たくましさではないですけど筋肉が引き締まっているような、細い人なりの身体の美しさなんかも感じ取れるように意識して作りました。椅子から外して初めて気づく小尻感など見どころはたくさんあります!

 

——購入をお検討している火畜のみなさんに一言お願いします。

武藤:背中側に傾いている分、支えがないと倒れてしまうかもしれませんが、工夫次第で色々な場所に座らせて楽しめるフィギュアでもあります。なので一緒にお出かけして写真を撮ったりしながら遊べるミニサイズの葛葉さんとしても、是非購入して楽しんでいただけると嬉しいです。

企画担当:スケールフィギュアは買ってそのまま終わりということも多く、劣化してしまうのが嫌で箱のまま置いている方も多くなっている気がします。高価な商品であるのでその気持ちもわかるのですが、そんな中少し遊び心を持ち工夫次第でどこでも座らせられ、写真を撮って遊べるような仕様になっているので、普段スケールフィギュアになじみがない女性ファンの方でも楽しんでもらえるフィギュアになっているかなと思います。葛葉さんファンの皆さまに喜んでいただけるようなフィギュアを企画させていただきましたので、たくさんのファンの方に手にとっていただけると幸いです。

製品情報

製品名:葛葉(1/7スケールフィギュア)
価格:16,500円(税込)
仕様:PVC塗装済完成品フィギュア
サイズ:全高約200mm(台座含む)
原型制作:武藤直哉
彩色制作:中根 茜
展開時期:2022年5月27日(金)より予約開始
発売予定日:2022年12月予定

Profile

武藤直哉(むとう なおや)

小学校時代、夏休みの自由研究にて紙粘土で奈良の大仏を作り父親に絶賛され造形に目覚めた。
しばらくは音楽を生業とするミュージシャン時代を過ごすも、紆余曲折の後CDジャケットや広告などの美術制作の道へ。さらにフリーランスの商業フィギュア原型師に転身、現在に至る。
もともとはスカルピーによるアナログ造形を得意としていたものの、近年デジタル造形に移行し日々ジレンマと格闘中。オリジナル作品では銀印本舗としてワンフェスに挑戦はじめたばかり。

Twitter:@muto_chi
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