【原型師INTERVIEW】予約締切迫る！『マクロスF』キャラクターデザイン・江端里沙氏協力「シェリル・ノーム&ランカ・リー」フィギュア 原型制作インタビュー！
今年で放送開始から15周年を迎えた『マクロスF』よりシェリル・ノームとランカ・リーが1/7スケールフィギュアになって登場！手がけたのは、(株)eStreamが展開するフィギュアブランド「SHIBUYA SCRAMBLE FIGURE」。今回は担当フィギュアディレクター・さっしーさん、潤池舞さん、原型担当・Design COCOさんに制作秘話を伺いました。
そしてなんと！今回は『マクロスF』
INTERVIEW 江端里沙氏（『マクロスF』キャラクターデザイン）
——デコマスを見たご感想を教えてください。
まず大きさにかなり驚きました！！
そして大きさや華やかさから醸し出す雰囲気が もう神々しくて…
…これは 本当に神棚に飾らせて頂かなければ！と 気がついたら 手を合わせていました…（笑）。
——特に再現度が高いと思われた部分や、フィギュア化にあたりこだわられた部分はどこでしたか？
首元の勾玉がクリアパーツだったり、羽衣の透明感表現、光背も本当に後ろまで凝っていて皆さまに ぜひ、見て頂きたいです！
そしてクリアパーツの羽衣があるので本当の太陽光、月の光で透かして飾ってみたいなって思いました！！
そして、ランカ、シェリルがお互いを意識しつつの 表情、ポーズなところも見て頂けたら…と。
今回はコンセプトや素敵なお衣装などは考えて下さった状態だったのですが、
自分がすごく大ラフで描いたヒヨコやウサギ、桂、稲まで、再現して下さってとても嬉しかったです。
——ファンのみなさまに一言お願いいたします。
今までになかった モチーフなのもあって
とても新鮮で、そして雰囲気のある世界観になってると思いますので
ご本尊として（笑）ぜひぜひ、愛でて頂けたら…と。
INTERVIEW フィギュアディレクター さっしー、潤池舞・Design COCO
——『マクロスF』シェリル&ランカをフィギュア化するに至った経緯を教えてください。
さっしー、潤池舞：長く、根強く愛されている作品かつフィギュア映えするキャラクターを探していたときに、『マクロスF』が大好きな社員の強い希望もあってのフィギュア化が決定しました。
——ランカが太陽神（アマテラス）、シェリルが月神（ツクヨミ）で2人の関係性ともマッチしていますが、今回はなぜ日本神話をモチーフにされたのでしょうか。
さっしー、潤池舞：「SHIBUYA SCRAMBLE FIGURE」がフィギュア制作にあたって重要視している「スケール感」を表現できるモチーフを考えたときに、この2つがうまくマッチすると思ったからです。それに加えて、単体で飾るだけはなく並べて飾っていただく楽しみ方をご提案したいと思い、シェリルとランカが飾った際に対になるデザインということで、アマテラスとツクヨミを採用しました。
——ポージングや装飾はどのように決定されましたか？
さっしー、潤池舞：ポージングについては「対になる」という企画趣旨を起点に、二人が手を伸ばし合っている姿を表現しました。資料を集めて参考にしながらアマテラスやツクヨミのイメージを膨らませつつ、シェリルとランカのキャラクターのイメージにもマッチするように、衣装・ポージングに落とし込むという流れで企画を進行しました。
——江端先生のご監修はいかがでしたか？
さっしー、潤池舞：シェリルやランカがより良く見えるようにという視点でとても細やかなご指摘をいただき、アマテラスやツクヨミの良さを最大限引き出すためのアドバイスもいただいておりました。今回のフィギュアにウサギやヒヨコのモチーフが出てまいりますが、そちらのデザインも江端先生からのご提案で追加した内容になります。デコマスの監修中は「ご利益がありそう」と拝んでいらっしゃったので（笑）、先生のお力をお借りしていい作品ができたなと自信がつきました。
——今回の衣装はかなり複雑ですが、どのような構造になっていますか？また、内側から着せていくように制作されたのでしょうか。
Design COCO：着付けた後のシルエット感を大事にしたかったので、二人ともポーズを付けた素体に外側から着せていく方法をとりました。外側に羽織っている着物から先に着手し、大まかなシルエットが整ったら内側の服を含め、細部を作り込んでいく流れです。一通りの作業がだいたい終盤に差し掛かってきたら、着物の模様や小物類を作成していきます。ランカの衣装は巫女服を基に、シェリルの衣装は浴衣を改造したものに、それぞれ羽衣や髪飾りが追加された構造になっております。
——2人とも浮いていますがどのようにバランスを取っているのでしょう？
Design COCO：あらかじめ着物と雲の台座の接地面積を広くとったり、台座の体積・重量をある程度確保したりと、CGの段階からおおまかなバランスをとりつつ進めていました。
とはいえデータで見るだけでは分からないこともありますので、最終的にはデータを出力して安定性を確認し、細かい調整をいれています。なお、シェリルの場合は背面の月のパネルでも衣装を支えております。
——浮いている人体造形（特に下半身）は何を参考にされましたか？また、どんなことを意識されましたか？
Design COCO：リラックス感のあるポーズなのと、つま先を伸ばしているので、ビーチサイドに座っている女性やヒールを履いている方などを中心に参考資料を集めました。ポイントとしては、見える範囲が広い足を特に力を入れて作り込んでいます。
2人ともスレンダーな体形のため、シルエットはしなやかに、かつ女性らしいふくよかさも適度に入れつつ、逐一キャラクターのイラストと照らし合わせながら修正していきました。
——再現が一番難しかったところを教えてください。
Design COCO：全体のパーツの位置関係を整えるという部分で難しいと感じました。台座も本体も非対称な構図なので、普通に配置してしまうと角度によっては違和感が出てきてしまいます。パーツを配置する位置を調整することで情報量をバランスよくしつつ、どこから見ても絵になるよう、逐一確認修正しながら進めていきました。途中出力での確認も挟み、安定性も考慮しつつ、最終的には今の形に落ち着きました。
——特に注目して見て欲しいところはどこですか？
さっしー、潤池舞：前述のとおり、「SHIBUYA SCRAMBLE FIGURE」がこだわっている「スケール感」を存分に感じていただける作品になっていると思います。江端先生のご提案で入れ込んだウサギやヒヨコなどを含む細かいパーツはもちろんのこと、どこから見ても美しい全体の華やかさも見どころになっております。
Design COCO：必然的に目で追ってしまう、脚の造形には二人とも力をいれました！ランカは健康的な柔らかさを、シェリルは艶っぽいしなやかさが感じられるよう心がけて造り込みをしました。また、着物の模様部分も3Dプリンタでのテスト出力を繰り返して制作しております。実際の出力物を肉眼でチェックして、おかしなところがあればCG上で修正する、というプロセスを踏み、パーツごとに丁寧に造形しました。
——購入を検討中の皆さんに一言お願いします。
さっしー、潤池舞：シェリルとランカの良さを引き出せるよう、時間をかけて開発を進めてまいりました。ぜひシェリルとランカを並べていただき、世界観をご堪能いただければと思います。もちろん、どちらか1体でも見ごたえのある作品となっておりますので、ぜひ購入をご検討いただけますと幸いです。
商品情報
シェリル・ノーム -ツクヨミVer.-
価格：38,500円（税込）
©2007 BIGWEST/MACROSS F PROJECT・MBS
ランカ・リー -アマテラスVer.-
価格：38,500円（税込）
©2007 BIGWEST/MACROSS F PROJECT・MBS
Profile
フィギュアディレクター さっしー
幼少期から母の影響を受け、ものづくりに興味を示す。今は部屋を覆い尽くすほどのフィギュアに囲まれた生活を送る。フィギュアの未開封箱が多すぎてドアが開けられなくなったことがある。
フィギュアディレクター 潤池舞
2008年入社、英検4級をもつ国際派。大学時代はラクロスをしており、社会人になって初めてフィギュアに出会う。今は秋葉原のラジオ会館に週一で通うほどに。社内では褐色の弾丸と呼ばれている。
SHIBUYA SCRAMBLE FIGUR
㈱eStreamが展開する「スケール感」と「躍動感」を意識した高品質高級フィギュアブランド。世界に誇れるIPで世界に誇れるプロダクト（フィギュア）を生み出すことを目指しています。ブランド名には渋谷から世界に文化を発信することに思いを込めています。通称「渋スクフィギュア」。
URL：https://ec.shibuya-scramble-figure.com/shop
Design COCO
アニメキャラクター等のハイクオリティな等身大・スケールフィギュアの制作を手掛ける制作会社。宮城県仙台市に本社を置き、3D制作から彩色まで社内一貫生産しています。工学的手法を駆使して、常に新しい技術を追い求め、3Dプリンターの開発・販売も行っています。