「大畠雅人のZBrushおすすめプラグイン紹介」番外編!Mixamo

大畠雅人が本気で使えるブラシやプラグインを片っ端から紹介していく連載「大畠雅人のZBrushおすすめプラグイン紹介」の番外編!今回は、クリック一つで作った素体にアニメーションがつけられる「Mixamo」を紹介。

 

Mixamo

自分で作ったキャラクターをアニメーションで動かし、好きなポーズで止めることができるソフトです。Abobeのアカウントを持っていれば無料で使えます。

01.Mixamoを開き動かしたい素体のデータをドラッグ&ドロップします。

02.各マーカーを顎、手首、肘、膝、股につけると自動で人間の骨を当てはめてくれます。

03.その後、自分のキャラクターが選んだ動きをしてくれます。動きの種類も豊富です。

 

04.これらを組み合わせてダンスを踊らせることもできますし、フィギュアで使用する場合はその動作をダウンロード(無料)してBlenderで開きます。

05.Import>FBXで選択した素体が出てくる。

06.アニメーションでこのポーズいいなと思ったら選択してExport>Wavefrontからダウンロード。

07.ZBrushで開き、Importからポーズ付けされた素体を持ってくることができます。


 

Q&A

ーーこのまま出力できる状態ですか?

あくまでも素体を使うって感じなんですけど、このまま出力できるデータにはなっています。これをベースに構成を変えてフィギュアを作っていくことができるんじゃないかと思います。

ーーモデルの体型に合わせた動きになるんですか?

体型というより人間の骨に従ってアニメーションをしているので動きは変わりません。

ーーポーズ付けをする必要がない?

動きの気に入ったポーズがあれば楽になります。ZBrush上で素体を1つずつ動かしてポーズ付けをするのは結構面倒なので、ある程度ポーズが付けられるようになると楽になります。

ーー関節が絶対に曲がらない方向に曲がることがないんですね。

ある程度人間の動きに沿って動いてくれます。僕はアニメーションには詳しくないですが、アニメーションだけBlenderで任意の動きをつけることができれば自分の素体を自由に動かせるかもしれないです。みんなBlenderでちまちま骨を作ると思うんですけど、Mixamoで骨を作ってもらえるのがすごく楽です。

ーー例えばスカートを履いたモデルを動かしたらスカートも一緒に動いてくれるんですか?

動きますけどぐちゃぐちゃになっちゃいます。基本素体で芯になる部分を動かして、スカートを履かせたいときは別途造形したほうがいいと思います。服などもできますがシワとかをシミュレーションすることはないので、この股間みたいにぐにゃっと伸びる感じになると思います。

ーー素体のポーズ付けだけをMixamoでやって、ZBrushで造形するということですね。

これをたたき台にするというか、作り始めるのが楽になると思います。ショートカットにもなるし、連携が面白いですよね。

Profile

大畠雅人

1985年生まれ、千葉県出身。武蔵野美術大学油画科 版画コース卒業。2013年株式会社エムアイシー入社。 デジタル原型チームに所属し、数々の商業原型を手掛ける。2015年のワンダーフェスティバルで初の オリジナル造形「contagion girl」を発表。翌年冬 のワンダーフェスティバルで発表したオリジナル2作目の「survival01:Killer」は豆魚雷AAC(アメージングアーティストコレクション)第7弾に選出される。ワンダーフェスティバル2018上海プレステージでは日本人招待作家に選出。2022年、NHK『おかあ さんといっしょ』人形劇「ファンターネ!」のキャラクターデザインを務める。現在はフリーランス原型師として活躍中。

Twitter@shiyumaimai
instagram@shiyumaimai

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