造形作家集団「GOLEM」の新作が勢揃い!『GOLEM Ph2』が2月17日より開幕!

造形作家集団「GOLEM」によるグループ展『GOLEM Ph2』がCONTRAST(東京)にて2月17日(土)より開催決定!石野平四郎、植田明志、蔦本大樹、中西宏彰、森田悠揮、米山啓介ら6名の作品が展示されます。ぜひ、造形作家たちの世界観を会場でご覧下さい。

本展を開催するに伴い、キュレーターの石野平四郎氏より意気込みコメントをいただきました!

 

石野平四郎氏よりコメント!

私たちのような造形作品を日本の「彫刻」として見たとき、どのような立ち位置になり得るのか、そんなことも少し片隅に入れながら作品鑑賞を楽しめる密度のある展示となっておりますので、是非この機会にご高覧ください!

 

出展作家 

石野平四郎 Heishiro Ishino

1992年神戸生まれ。2015年神戸芸術工科大学クラフト・美術学科フィギュア・ 彫刻コース卒業、2017年新芸術校標準コース卒業 、SICF14 準グランプリ、第 20 回岡本太郎現代芸術 賞展入選。造形作家集団 GOLEM のキュレーター。メインカルチャーとサブカルチャーを越境し、批評的立ち位置を表明することで新たなジャンルの創設と芸術様式の細分化を目指している。作家としては神話や伝承上・想像上の生き物を モチーフに粘土素材で造形した作品を制作している。主な個展として「O-M-O-T-E」(Roentgenwerke/ 東京,2015)、主な企画展として「GOLEM」 (3331 Arts Chiyoda/東京,2022)などがある。
 
 
石野平四郎作品「黄泉津大神」

植田明志 Akishi Ueda

1991年三重県生まれ。2014年名古屋芸術大学アートクリエイターコース卒業
ポップシュルレアリスムの属性を主軸に、日本的な嗜好性やノスタルジアを内包するような世界観を物語を綴るように連続的に制作している。2021年に脳出血による入院を境に目に少し障害が残るが、現在ではデジタル技術や映像作品など造形以外にも様々な手段で活動している。同年に造形作品集『COSMOS』(玄光社)を出版。近年の主な個展として『祈跡 Forpraying』(中国北京/末那美術館/2019)『NATIVECHILDREN 』(東京/HOW HOUSE/2020)、『-憧憬-星のように歌い、月の様に踊る』(中国北京/2021)主な企画展として『GOLEM』 (3331 Arts Chiyoda/東京/2022) などがある。
 
 

植田明志作品「月と風の子ども」

蔦本大樹 Daiki Tsutamoto

1995年兵庫県生まれ。2020年神戸芸術工科大学大学院芸術工学研究科総合アート&デザイン専攻修了。
「時間の痕跡」を主軸に未知の古代遺物を創造する。金属の色上げによる様々な表情を用いることで、古代遺物としての“リアリティ”の再現を追求している。博物館で遺物と対峙した時に感じる途方もない時間とロマンを再構成し、現代に新たな痕跡として記録する。主な企画展として『GOLEM』 (3331 Arts Chiyoda/東京,2022) などがある。
 
 

蔦本大樹作品「古龍門」

中西宏彰 Hiroaki Nakanishi

1993年大阪生まれ。2016年大阪芸術大学卒業キャラクター造形学科卒業。
自然生物が持つ構造、機能からなる造形美とそれらをより説得力のある存在に構築するために有機・無機と幅広い表現を得意とする。質感のディテールやその流れに注力し、完璧な造形を持つ架空のキャラクターを制作している。2022年に株式会社カプコン退社後は長年ゲーム会社で得た知識、技術を駆使し独立したアーティストとして活動していく。主な活動としてワンダーフェスティバルへのディーラー参加や企画展『GOLEM』 (3331 Arts Chiyoda/東京,2022) などがある。
 
 

中西宏彰作品「Mauvais」

森田悠揮 Yuuki Morita

1991年愛知県生まれ。2014年立教大学現代心理学部卒業。
”万物に宿る神”とつながるため、自然界の見せる無限のパターンや流れ、形が形成するプロセス、力学的作用生命の持つ環世界やシステム、その意識や存在の在処などの精神世界など、この世の自然発生的な存在全てにインスピレーションを受け、それらを自身の神道的思想やスピリチュアル思想に落とし込んだ作品を様々なアプローチやCG技法を試み制作している。主な個展として『PURE』THE ANZAI GALLERY(東京、2022)主な企画展として『GOLEM』 (3331 Arts Chiyoda/東京,2022) などがある。
 
 

森田悠揮作品「トリカゴ」

米山啓介 Keisuke Yoneyama

1987年静岡生まれ。2010年東京造形大学美術学科彫刻専攻卒業。
卒業後、数々のキャラクターデザインや原型を手掛けながら、自身の深層心理に向き合い、人間という存在の不完全さ内在する歪な精神性に対するエネルギーを退廃美的造形へと変換することで作品として昇華、また神仏や霊的なものにもルーツを感じ、より高次元な世界への憧れを強く持ちながら制作している。主な個展として「米山啓介個展」スパンアートギャラリー(東京、2021)主な企画展として『GOLEM』 (3331 Arts Chiyoda/東京,2022) などがある。
 
 

米山啓介作品「The Neo ParaNoize」

 

※本サイトで掲載されている作品は、各作家の代表作です。

 

イベント概要

 GOLEM Ph2
 
展覧会会期:2024年 2月17日 (土) – 3月3日 (日) 
営業時間:13:00 – 19:00
休館日:火・水
入場料:¥500
会場:CONTRAST https://contrast-tokyo.com
キュレーション:石野平四郎
 

展覧会の内容

「GOLEM」は、サブカルチャー発祥のいわゆる “造形作家” と呼ばれるアーティスト達が、芸術領域で確かな立ち位置を表明していくために発起し、展示を展開していく気鋭の造形作家集団です。2022年に3331アーツ千代田で第一回目を開催し、第二波となる本展では「彫刻」をテーマに我々の立ち位置について考えられるような、物理的な出会いを鑑賞者に提供します。
 
また同時期2月16日(木)から25日(日)には東京都台東区、文京区内11会場で開催される「きらめき彫刻祭」 に「GOLEM Ph1.5」としても参加しており、並行してあらゆる類いの彫刻の流れを掴みながら、鑑賞体験できる仕掛けを半澤美術店(会場4)にてお楽しみ頂けます。

コンセプト

– Golem –
ユダヤ教の伝承に登場する自分で動く泥人形。「ゴーレム」とはヘブライ語で「胎児」を意味する。
人造人間ともいわれ、ゴーレムの創造とは土くれから人間を創造した神の真似事であり、転じて神への冒涜とも受け取れる儀式でもあるため、神智学を極め尽くした者だけが許される奥義といえる。その他の神話や伝説には石や金属で作られたものも登場する。一般にはゲーム等のファンタジー作品のモンスターや兵器として知られている。
 
2022年6月に我々のGOLEMは美術領域への立ち位置を目指して歩み始めた。己が作品の神格化をイメージし、はつらつと驚異的な造形を披露し、表面が幻視させる物語を見せた。そのムーブメントは必然と日本美術へと波紋を生んだように感じている。しかし彫刻を語る様々な言論の中ですら、未だに行き場なく滞留し不透明である。ならば、彫刻を回収し美術史における我々の文脈を見出すために次のフェーズへ前進する。
この国にあった彫刻の特徴を踏まえると正統的な後継であるフィギュア、またさらにそこから派生したような造形物の系譜。その新たな彫刻の石碑として『GOLEM』をモノリスとするために。