【原型師INTERVIEW 】あの問題児で最強の二人が立体化!『呪術廻戦』五条悟&夏油傑フィギュアインタビュー

五条悟と夏油傑の過去が明かされるTVアニメ『呪術廻戦』第2期「懐玉・玉折」より五条悟・夏油傑のフィギュアが登場!フリュー株式会社の“お手頃価格” なフィギュアブランド「TENITOL」より展開中だ。原作イラストの立ち姿や表情を再現した本作の制作秘話を、フリュー株式会社 中田和哉さんと、原型師・おあげさん、株式会社エムアイシーの藤井孔明さんに伺った。

 

INTERVIEW 

——現在放送中の『呪術廻戦 懐玉・玉折』がアニメ化決定される前からフィギュア化を企画されていた?

企画担当・中田和哉(以下、中田):そうですね、版元さまからお話を伺っていて、2期では若い高専時代の二人が出ます、ということでぜひやりたい!ぜひ商品化をしたい!と企画させていただいた感じです。「TENITOL」は「手に取れる価格感で、手に取りたいと思わせるものを。」をコンセプトに商品づくりをしていて、それを表現できる商品 になると考えました。

——原作イラストを選定された理由とは?

中田:若い高専時代の五条と夏油はフリューとして初めてのフィギュア化になるので、かっこいい姿でいきたいなという思いがありまして。原作の漫才風イラストの二人も面白いですし、人気の高いイラストなので検討をしましたが、やっぱりシンプルに「ザ・王道」がいいんじゃないかと、こちらを選定しました。

——五条のサングラスの位置が原作イラストと異なっていますがその理由とは?

中田:原作イラストをお渡しして、原型師のおあげさんにお任せで制作していただきましたね。おあげさんはこれまでフリューのフィギュアを多数制作してくださっていて絶大な信頼があり、今回も依頼させていただきました。

原型師・おあげ(以下、おあげ):そうですね。やっぱり五条悟の目がチラッと見えていたほうがかっこいいかなって思いまして。私自身『呪術廻戦』のファンでもあるので、日頃感じているキャラクターならではの魅力を表現してみました。

中田:五条の特徴でもありますもんね。最初見た時に「かっこいいな」って思ったので、そのまま生かしで制作して頂きました。

——五条と夏油それぞれこだわった点について。

おあげ:こだわった点は、立ち姿。もともとのポーズがシンプルだったので、立ち姿にキャラクター性が出るように制作しました。五条悟の髪の毛が大人の時よりもツンツンしているので、全体を回してどの角度から見た時でも違和感がないように制作しています。夏油傑は、並んだ時に五条よりもちょっとがっしりしたイメージにしたいなと思ったので、ガッチリめに作りました。

——衣服を着せる前に筋肉を作られたのでしょうか?

おあげ:そうですね。全部作りました。全部最初は裸です(笑)。

——首筋の筋肉も仕上がっていますね。

おあげ:個人的に 男性キャラの首筋の筋肉や喉仏はこだわって強調してます。そういった部分は男性らしさを表現する1つの要素だと思っていて。日頃からキャラクターを作る際には、筋までこだわって制作しています。
 

中田:初回の時点で作り込んでいただいて、見せていただいた時に「筋肉の再現度というか、見えないところまでリアルに作り込んでいてすごいな」って思いましたね。

株式会社エムアイシー・藤井孔明(以下、藤井)やっぱり、目の付け所が違いますよね。漫画にもよると思うんですけど『呪術廻戦』は女性ファンも多いと思っていて、女性目線で作った方がいいんだろうなって思いましたね。おあげさんが作るフィギュアは色気が漂っていると社内でも話題になっているんですよ。

——二人の身長差も忠実に再現されています。

中田:そうですね。設定に身長差がありましたのでそれをお渡しして、合わせていただいて進めていただきました。五条・夏油それぞれでももちろん楽しんでいただけますが、ぜひ並べて飾ってほしいですね。

——立体化する際に苦戦した部分はありますか?

おあげ:先ほどの繰り返しになってしまうんですが、やはり髪の毛ですね。髪の毛は結構版元さまがこだわられていました。

中田:髪の毛の流れというか、特にもみあげ周りの髪の毛の流れが自然になるように指摘された部分はありました。

——企画・制作~完成までのワークフローを教えてください。

中田:「TENITOL」のコンセプトを表現する“手に取れる『呪術廻戦』をやりたいね”と弊社で話し版元さまに企画を提出して、承諾をいただいたのちにポーズ作成をして監修。通ったらおあげさんに造形していただいて、出力して彩色、デコマスが完成したらその時点で受注開始となります。そのあと量産ですね。出荷、発売になります。

——企画から制作まではどれくらいの期間が?

中田:去年の夏か秋頃に企画は始まったんですが本格的に動き始めたのは12月頃でした。そこから始めてデコマスができたのが今年の6月になるあたりですね。

——使用されたソフトと3Dプリンタを教えてください。

おあげ:ソフトは、MAYAとZBrushを使っています。MAYAでラフモデルからポージングまでを制作してZBrushで作り込みをしています。私の担当段階ですと、3Dプリンタで出力して、一度嵌合と造形のチェックをするのですが、その確認用に ELEGOO Saturn 2とELEGOO Saturn 8Kを使っています。

藤井:おあげさんに制作していただいたデータを弊社で出力する際は、家庭用ではなく弊社の3Dプリンタで出力して仕上げをしています。

——本作のみどころを教えてください。

中田:モチーフになっているイラストがあるため、シンプルな立ち姿なんですが、細かい造形や立ち方のかっこよさが見所かなと思います。

——最後にファンの皆さまに一言お願いいたします。

中田:テレビアニメ2期が始まってコンテンツの人気も高く、Twitterのトレンドにも上がったりして注目している方も多いと思います。フィギュアという形で、より『呪術廻戦』という作品を楽しんでいただけたらと思っています。低価格で作れていると思うので、ぜひお手元に置いてもらえれば。

おあげ:私も『呪術廻戦』の大ファンなので、好きな気持ちを詰め込んで作りました。ぜひ並べて360度見てもらえたらなと思います。

 

 

 

 

 

商品情報

TENITOL 五条悟 -懐玉・玉折-

【作品名】呪術廻戦
【SKU】AMU-TNL0040
【販売形態】受注販売
【商品サイズ】全高:約210mm(台座含む)
【素材】ATBC-PVC、ABS
【仕様】塗装済み完成品
【原型】おあげ/エムアイシー
【彩色】じゅん(エムアイシー)
【撮影】k2b
【予約受付期間】2023年07月06日 10:002023年09月07日 23:59
【お届け時期】2024年3月 お届け予定
【ブランド】TENITOL
【発売元】フリュー株式会社
【販売元】フリュー株式会社
 
 
TENITOL 夏油傑 -懐玉・玉折-
 
【作品名】呪術廻戦
【SKU】AMU-TNL0040
【販売形態】受注販売
【商品サイズ】全高:約210mm(台座含む)
【素材】ATBC-PVC、ABS
【仕様】塗装済み完成品
【原型】おあげ/エムアイシー
【彩色】じゅん(エムアイシー)
【撮影】k2b
【予約受付期間】2023年07月06日 10:00  2023年09月07日 23:59
【お届け時期】2024年3月 お届け予定
【ブランド】TENITOL
【発売元】フリュー株式会社
【販売元】フリュー株式会社
 
 
©芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

 

 

Profile 

おあげ
ゲームメーカー勤務を経て現在フリーランスとして活動中。男性キャラクターを中心に制作。
X(旧Twitter):@oag_fox

 

株式会社エムアイシー 藤井孔明
フィギュアの原型、彩色までの制作進行を行う。ジャンルは問わずサポート業務をメインに担当。

 

フリュー株式会社 中田 和哉
2020年入社。プライズ部門へ所属し、2022年よりフィギュアの開発担当として様々なIPのアイテムを制作。現在は“お手軽価格”なフィギュアブランド『TENITOL』の企画・開発も兼務する。