【CHARA MAKING LAB 】vol.10 クリエイター・CHIMNEY「ななしのおばけちゃん」

オリジナルソフビ・キャラクターを制作・販売するクリエイターたちの創作の裏側に迫る連載企画「CHARA MAKING LAB」

第10回は、クリエイター・CHIMNEY氏

自身が手がけるキャラクター「ななしのおばけちゃん」について、誕生のきっかけからデザインのこだわりまで、その制作の裏側を伺った。

まずはインタビューに先立ち、「ななしのおばけちゃん」たちのプロフィールを紹介!

 

「ななしのおばけちゃん」Profile

名前

ななしのおばけちゃん

サイズ

人間の子どもくらい

性格

ちょっと内気でなんとなく自信がなくて自分の大事なものを探している

住んでいるところ

世界のどこにでもいる

 

 

INTERVIEW

——初めてオリジナルキャラクターを制作されたのはいつ頃でしたか?またどんな作品を制作されましたか?

子どもの頃、幼稚園生ぐらいから絵を描くのが好きで、正確な時期は覚えていませんが、
小学校低学年の頃にはオリジナルキャラクターが登場する漫画を描いていました。
好きだったゲームの影響を受けたストーリーやキャラクターがよく登場していたように思います。

——ソフビを制作しようと思ったきっかけを教えてください。

長年、さまざまな素材でフィギュア作品を制作してきた中でソフビにも興味がありましたが、資金面で踏み切れずにいました。
そんな折、Creema SPRINGSさんからクラウドファンディングのお話をいただき、そのタイミングで挑戦してみようと決めました。

——「ななしのおばけちゃん」が誕生したきっかけをそれぞれ教えてください。

もともと、世の中にいる様々なおばけキャラクターが好きで、「自分ならどんなおばけを作るだろう?」という発想から生まれました。
当時CHIMNEYでは、自作パーツを使ったアクセサリー制作が中心で、最初期(2015年)のななしのおばけちゃんは現在よりも人間らしい等身で、キーホルダーとして制作していました。

最初期のななしのおばけちゃんキーホルダー。

——「ななしのおばけちゃん」のモチーフになったものはあるのでしょうか?

これまでに目にしてきたおばけキャラクターの影響を無意識に受けている部分はあると思いますが、
「特定のなにかをモチーフにした」というものは特にありません。

——「ピースおばけちゃん」のポーズの選定について。

最初に制作したソフビはピースをしていない、仁王立ちのいわゆるソフビのベーシックな形でした。
2作目を制作する際、元から無表情なななしのおばけちゃんを少し楽しげに見せたいと思ったこと、
そして写真撮影の際にポーズがついているほうが可愛らしく、記念撮影らしさも増して楽しんでいただけるのではと考え、ピースしてもらうことにしました。

ピースおばけちゃん

——こだわりや苦労した点を教えてください。

たくさんのおばけキャラクターが存在する中でCHIMNEYらしさを出すため、
色を多く使えるよう「目・タイツ・靴・靴パーツ」のカラーを固定せず、デザインに合わせて変えられるようにしています。

——制作過程で印象的だったエピソードがあれば教えてください。

初期は人間らしい等身でしたが、メインキャラクターに抜擢した際に親しみやすさを出すため等身を下げました。
さらにソフビ化する際の製造都合で等身がより低くなり、他のパーツのバランスも調整していきました。
さまざまな素材・デザインで制作する中で、現在の“目が印象的なななしのおばけちゃん”へと変化していきました。

——「ななしのおばけちゃん」の性格や関係性など、設定があれば教えてください。

ななしのおばけちゃんは“幽霊”ではなく、生きている人が布をかぶっているという設定です。
現実と夢の中の中間のような世界にいて、私たちが日常でしていることもするし、なりたい姿になることもあります。
性格を決めすぎず、自由度を持たせているため、幅広いデザインを自然にこなせるキャラクターになりました。

——おばけではなく、人間なんですね…!

SNSで「自分らしさの発信」が求められる昨今、わかってはいても自分を全面に出したくない——そんな葛藤を持つ存在でもあります。
私自身の分身のような面もあり、持つ方が親近感を覚えられるキャラクターになれたら嬉しいです。

——世界観についても教えてください。

現実にいるようで、少しだけ現実から離れた心の拠り所のような世界にいるイメージです。
おばけちゃんたちだけは、ずっと穏やかで平和な世界にいてほしいと願っています

——「フードかぶりおばけちゃん」「ヘッドホンおばけちゃん」など、ファッション性のあるデザインが誕生したきっかけを教えてください。

2023年に絵本「ななしのおばけちゃんと悪い夢」が出版されたのですが、洋服を身につけたシリーズが生まれたのは出版の少し後です。
絵本制作の時期に「少し違ったスタイルのおばけも作ってみたい」と考えるようになり、思い切って服を着せておしゃれさせてみました。
白い布の上に服を着るという、一見不思議なデザインにも関わらず、多くの方に受け入れていただけ、現在も展開を続けています。

フードかぶりおばけちゃん

ヘッドホンおばけちゃん

——「ななしのおばけちゃん」の目について。

誕生初期はもっと人間らしい等身でしたが、その後2020年、フィギュア制作へ回帰する際にメインキャラクターとなり、
よりキャラクターらしくするため等身を縮め、目も徐々に大きくなっていきました。
おばけちゃんは口がないぶん、リアクションや感情を目で語るキャラクターなので、毎回目のサイズやカラーのバランスには気を遣っています。

——色のバランスを考える際に、特に意識されているポイントを教えてください。

様々な色を使いながらも、配色として自分が「好き」と思えるかを大切にしています。

——オリジナルキャラクターを制作される際に、一番大切にしていることは何ですか?

「この子はこういうことはしない」という基準は設けつつ、なるべく自由にさせてあげること。
(例えば、おばけちゃんの世界では暴力的なことは起こらないようにしています。)

——今後挑戦してみたいこと、展開してみたいグッズなどがあれば教えてください。

これまで、多くの方に手に取っていただけるよう手作業フィギュアもある程度量産してきましたが、
今後は“渾身の1点もの”だけを並べた展示にも挑戦したいと考えています。
その一方で、ブラインドボックスフィギュアなど、メーカーさんと協力した立体作品にもより積極的に取り組んでいきたいと思っています。

——今後の野望や目標を教えてください。

ななしのおばけちゃんをもっと多くの方に届けること。
自分自身の技術向上も忘れずに、柔軟な姿勢を大切にしていきたいです。
いつか“超リアルな世界観にいるおばけちゃん”にも挑戦してみたいと思っています。

——いち早く入手できる方法を教えてください。

ななしのおばけちゃん公式のオンラインストアや、ワンフェスなどフィギュア系のイベントによく出展しています。
個展も年に2〜3回行っているので、SNSをチェックしていただければ幸いです!

——最後に、ファンの皆様にメッセージをお願いいたします。

いつもおばけちゃんはじめCHIMNEYの作品をご覧くださってありがとうございます。
これからも楽しんでいただけるよう精進します!

 

出展予定情報

2026年2月8日(日)ワンダーフェスティバル2026冬

場所:幕張メッセ国際展示場1~8ホール
時間:10:00 〜 17:00
ブース:2-07-06(2ホール)

2026年3月29日(日)ソフコンVol.09

場所:シーサイドスタジオCASO(大阪)

2026年5月下旬〜個展(東京)

この後も国内外のイベント出展や個展の開催を予定しております。

Profile

CHIMNEY

2009年よりオブジェやアクセサリー、ジオラマ作品など幅広く造形作品を発表。 現在は「ななしのおばけちゃん」のアートトイ・イラスト作品を中心に活動しています。

Instagram:@takochin

ななしのおばけちゃん公式オンラインストア